シリーズ第二弾。
亡き祖母・治子さんの縁で連句会「ひとつばたご」に通い始めた一葉を主人公にした、連作六編が収録されています。
前の巻でポップライターを始めた一葉ですが、今回はその関連で、連句会のメンバー・萌さんの手作り菓子のタグ作りを依頼されたり、やはり連句会の昔からのメンバー・久子さんの紹介で、ブックカフェ〈あずきブックス〉で働く事になったり(ポップライターと兼業)、さらに〈あずきブックス〉のお菓子を萌さんが担当することになったりと、ちょっと出来過ぎ展開な気もしますが、まるで言葉と言葉が繋がり合う“連句”のように、一葉の周りも人との出会いと繋がりによって広がりを見せていきます。
そして、注目の新キャラは連句会メンバー・蛍さんの妹の女子高生・海月ちゃん。
基本的に「ひとつばたご」の方々は、皆大人で物腰柔らかな人達ばかりなので、海月ちゃんの個性的なキャラはスパイス的な役割をしてくれそうです。今後も登場するのでしょうかね。
新しい出会いだけでなく、別れもあり、過去の思い出等の、そういった時の流れを語らい合いながら、言葉を紡いでいく・・・何とも素敵なコミュニティだなぁと思います。
亡くなった治子さんの知られざる一面も明らかになってきて、その優しい人柄が偲ばれますね。
月替わりのお菓子のチョイスも絶妙で、どれも美味しそう・・・とりあえず“一周”したのかな。
今後の展開も期待したいですね~。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
2023年読了分
- 感想投稿日 : 2023年5月9日
- 読了日 : 2023年5月9日
- 本棚登録日 : 2023年5月9日
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