震災後、あらゆる発言に対して「不謹慎だ」と怒る人がたくさんいた。この本にあった「ぼくはこの日をずっと待っていたんだ」という言葉も、あるいはこの本そのもの(なんせチャリティーAVやし)も、そのような批判に晒される可能性が大いにあるだろう。多くの人が亡くなった震災を前に、「服喪」や「追悼」を後回しにすることは、批判に値すべきだと多くの人が考えている。
メディアは本当に大切なことは伝えず、人びとの怒りを煽動することばかり報道する。メディアも市場の淘汰圧に晒されている以上当然の帰結かもしれない。こうして、本当の言葉は表出することなく葬られる。
一方文学には力がある。そのことを、改めて実感した。でも、チャリティーAVから震災論を読み取る読解力が、私には欠けていた。ごめん。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
現代文学
- 感想投稿日 : 2018年3月13日
- 読了日 : 2018年3月13日
- 本棚登録日 : 2018年3月13日
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