猛スピードで母は (文春文庫 な 47-1)

著者 :
  • 文藝春秋 (2005年2月10日発売)
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本棚登録 : 2179
感想 : 284
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文學界新人賞受賞作「サイドカーに犬」と芥川賞受賞作の「猛スピードで母は」の2作を収録した贅沢な本書。
どちらも、同じ世界を幼い頃の物事をあまり理解していない目と、大人の現実感をもった目で描かれている感じが読んでいて裏表紙にあった"皮膚感覚で描いた"とはこの空気感かと思った。
とんでもない大事件が起こるわけでもなく、それぞれがもつ人生の一部分をフォーカスしただけの話なんだけど、知らずに岐路になっていた部分って感じがして良かったな。

長嶋有さんの本はこれが初めてだったんだけど、色々読んでみたくなった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説:日本人作家 ナーノ
感想投稿日 : 2021年6月12日
読了日 : 2021年6月12日
本棚登録日 : 2021年6月12日

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