いろいろぐっときた。
あせり、不安。私も感じてきたこの感情。過去ではなく、今現在、この感情と向き合っている20歳の5人の男女の物語。
圧倒的な長さの昼間をもてあまし、平凡な日常と特徴のない自分に飽き飽きし、自分以外の誰かになりたいと憎悪するほど願い、才能の限界を感じつつもそこから目を背けて、私はあなたのようにはならない、と強がる。
ここに出てくる5人の男女は、すべて、私だ。
20歳の彼らは、まだ何者でもないらしい。「何者でもない」っていうのは、朝井さんの作品のテーマだなあ、とつくづく思う。
人って、いつ「何者」になれるんだろう。果たして私は、「何者」かになっているんだろうか。
ぐっときて、いろいろ考える作品でした。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
朝井リョウ
- 感想投稿日 : 2013年8月27日
- 読了日 : 2013年8月26日
- 本棚登録日 : 2013年8月27日
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