もういちど生まれる

著者 :
  • 幻冬舎 (2011年12月9日発売)
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本棚登録 : 2017
感想 : 329
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 いろいろぐっときた。

 あせり、不安。私も感じてきたこの感情。過去ではなく、今現在、この感情と向き合っている20歳の5人の男女の物語。

 圧倒的な長さの昼間をもてあまし、平凡な日常と特徴のない自分に飽き飽きし、自分以外の誰かになりたいと憎悪するほど願い、才能の限界を感じつつもそこから目を背けて、私はあなたのようにはならない、と強がる。

 ここに出てくる5人の男女は、すべて、私だ。

 20歳の彼らは、まだ何者でもないらしい。「何者でもない」っていうのは、朝井さんの作品のテーマだなあ、とつくづく思う。
 人って、いつ「何者」になれるんだろう。果たして私は、「何者」かになっているんだろうか。

 ぐっときて、いろいろ考える作品でした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 朝井リョウ
感想投稿日 : 2013年8月27日
読了日 : 2013年8月26日
本棚登録日 : 2013年8月27日

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