瀬尾まいこさんは大好きな作家さんのひとり。
教員と作家の二足の草鞋をはきつつ、素敵な作品を生み出されていたころから、ずっと瀬尾さんのファンです。
この『君が夏を走らせる』は瀬尾さんの本、17冊目になります。
読み始めてから気づいたのは、主人公の太田君はあの『あと少し、もう少し』の太田君だ!と言うこと。
『あと少し、もう少し』では寄せ集めの中学駅伝メンバーの一人だった問題児の太田君。
駅伝を通して、仲間の大切さ、走ることの喜びを感じていたのに…
『君が夏を走らせる』で、高校生になった太田君。
あら…
あの駅伝への情熱はどこへいってしまったのか…
再び、悶々とした日々を送っていて…
そんな太田くんのもとへ、元不良の先輩から頼みごとが。
先輩の奥さんが入院することになり、夏休みの間、先輩の1歳の娘、鈴香ちゃんの世話をすることに。
鈴香ちゃんに振り回されながら、太田君が成長していく姿。
キューンと胸に響きます。
1か月という短い時間。
仕方なく始めた鈴香ちゃんとの生活が、太田君の毎日を意味深い日々に変えていった。
鈴香ちゃんとの別れは辛いと思えるほどに。
でも、太田君はもう大丈夫!
鈴香ちゃんのために過ごした夏は、太田君が自分自身のために生きる道程を示してくれたはず。
瀬尾さんの本は、優しい気持ちにさせてくれます。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
瀬尾まいこ
- 感想投稿日 : 2021年8月18日
- 読了日 : 2021年4月25日
- 本棚登録日 : 2021年4月25日
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