北の舞姫 芙蓉千里II

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング) (2011年4月29日発売)
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本棚登録 : 307
感想 : 54
5

前回の芙蓉千里も良かった。二巻を読み始めるのに少し時間が経ってしまったが読み始めると今までの記憶を引っ張り出されたように、あれよあれよとフミたちの物語が流れ出した。子供のフミはもういない。少し大人になった、大人の女性で芸妓のフミ。天真爛漫な子供のフミはもういないけれど、元気で信念を貫き通す尊いフミは残っていた。
黒谷さまとフミの関係がとても心地よい。黒谷さまが柔らかくなったからだろう。ますます素敵な男になっていた。しかしフミの不調が重なり関係がおざなり気味に。それ故にフミは想い人の山村の元へ行ってしまったんだろう。もうあんな舞を踊れないと。
何度も涙が滲んだ。滲ませながら閉じては読みを繰り返した。切なかった。フミの気持ちが私なりによくわかると思ったから。黒谷さまの気持ちもわかる。私の中ではフミは黒谷さまと永遠の幸せを誓って欲しかった。だけど、フミは平穏な幸せには満足しないのだろう……。
三巻で山村と黒谷さまがフミを巡る闘いを繰り広げたらなと淡い期待を。個人的に黒谷さまを応援しているけれど望み薄しなんだろうな……(笑)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2014年11月9日
読了日 : 2014年11月9日
本棚登録日 : 2014年10月4日

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