画家、作家の赤瀬川原平さんが、風景を見るということについて、風景を認識するきっかけとなった四角形の枠と余白について、さらには四角形の生まれた歴史について、絵と言葉で書き連ねる。
鉛筆書きの肩の力の抜けた柔らかな絵の余白に、独り言のような言葉が配される。赤瀬川原平さんの頭の中を覗き見ながら一緒に考えていくような不思議な感覚だ。
特に意識せず眺めていた風景だが、見る対象物の周辺を四角いフレームに切り取り、余白が生まれて初めて認識されたのだ、という考えには目から鱗が落ちた。
ちなみに、本書を読むために初めて図書館の電子書籍サービスを利用したのだが、パソコンの画面上でページが一枚一枚送られていくのがまるで紙芝居のようだった。他の本についてはわからないが、少なくともこの本に関しては小さい文庫で読むより電子書籍で読む方が良さを味わえるような気がする。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
絵本
- 感想投稿日 : 2024年1月28日
- 読了日 : 2024年1月28日
- 本棚登録日 : 2024年1月28日
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コメント 2件
111108さんのコメント
2024/01/28
b-matatabiさんのコメント
2024/01/28