検事の本懐 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA (2018年7月24日発売)
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参りました。佐方貞人シリーズの第二弾は凄かった。前作、最後の証人が秀作。で、あるならば弁護士としての更なる活躍、無骨なまでの正義を期待し、最後の証人を超える作品を望んでいたのに、まさかの検事時代の話。確かにここに言及することが佐方貞人の本質の核心になることは間違いない。だけど、二作目でいきなりとは。。肩透かしをくらった気持ちで読み進めるもその落ちた気持ちは一気に加速度を持ってかけあがりました。弁護士と検事というある意味、対極にあるにもかかわらず根幹の正義はゆるぎない。読み進めると随所に最後の証人での佐方貞人が思い浮かびます。更に、最後の話では父親の謎も解き明かされ、佐方貞人の正義にダメ押し。確かにこれで、佐方貞人のキャラは完成したのかもしれない。だけど、肝心の検事を辞める話はなかったわけで、ここはどう捉えるべきなのか、ちょっと悩みます笑 どちらにしろ、弁護士、検事のふたつの大きな流れが確立されたところでこの先の展開が難しくなったようにも思います。秀作。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年9月6日
読了日 : 2020年9月5日
本棚登録日 : 2020年9月5日

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