美術の核心 (文春新書 614)

著者 :
  • 文藝春秋 (2008年1月21日発売)
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本棚登録 : 126
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芸術は科学と異なり、再現性がなく数値化もきわめて困難なものだと思います。当然表現者ごとに美は異なっており、それゆえに鑑賞する側にとっては作品を美しいとは感動することはできても、その理由を説明することが難しいのではないかと感じます。本書も筆者の視点からの名作の解説であり、やさしい言葉で各作品のポイントを解説してくれています。このような解説書の視点に乗っかることで、ある程度自分なりの作品の見え方(言語化?)が目指せるのではないかと思います。個人的に興味深いと思ったのは、尾形光琳の紅白梅図屏風の章です。両端の梅、真ん中の川?の配置の解説はなるほどと感じました。主要な時代、地域、ジャンルが程よく網羅されており、展覧会に行く前のとっかかりとして一読するのも良いかもしれません。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年6月26日
読了日 : 2021年6月24日
本棚登録日 : 2021年6月24日

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