普通のリーガルミステリーものだと思って読むとやられます。もちろんミステリーとしてもあっと思わせる展開があって面白いのですが、物語の主軸はそこではないように思いました。
交通事故で一人息子を亡くし、その加害者が不当な理由で不起訴となり正当な罰を受けることがなかったという夫婦。病に倒れ自分の命があとわずかだと知った時、母親は自らの命を懸けて加害者に罰を受けさせようとする...
やっぱり柚月さんの作品はただの推理ものにはならないんですね。すごく考えさせられる物語になっていました。
犯罪だとわかっていても母親の計画を成功させてあげたくなりました。でも最終的には社会的な制裁を受けることになったのだから、計画は成功と言っていいのかな。そう思いたいな、と深く思いました。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2023年11月5日
- 読了日 : 2023年11月5日
- 本棚登録日 : 2023年11月5日
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