肉食の終わり:非動物性食品システム実現へのロードマップ

  • 原書房 (2021年11月20日発売)
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本棚登録 : 99
感想 : 10
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極端な本なんだろうなあ、読むと道徳的に追い詰められるのだろうなあ、と思いながら手にとった。前半の意識ある動物の説明や処分の具体例のところはうーんとなったが、それから先は意外と引っかかることなく読めてしまった。

ビーガンの立ち位置、代替肉・培養肉の技術的な最前線、脱肉食を進めるための方法論などを知るために参考になった。最初は米欧の金持ちだからできることでは?と斜に構えてみたが、制度から変えることの重要性も説いている。すべて賛同するわけではないが革命を起こす人の理想と現実を分けてとらえる頭の中を見られた気がしてよかった。こういう思考は他のことに応用できそう。

2点疑問。
・植物肉について、植物栽培の面積を増やすということは本来そこに住んでいた動物の生命を奪うことにならないか。すべてはつながっているなら究極の脱肉食はできるのだろうか。
・福岡伸一の動的平衡の視点から、培養肉は同評価されるのだろうか。どこかで時間などの負荷をかけた分のツケは回ってこないか。





読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ビジネス
感想投稿日 : 2022年1月3日
読了日 : 2022年1月1日
本棚登録日 : 2021年12月11日

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