知らない作家さんだったのですが、ブクログでのレビューに惹かれて読んでみました。
よかった。凄くよかったです。
小説には「面白かった」と言いたいものと「よかった」と言いたいものとがあると思いますが、これは本当に凄くよかったです。
子育てと夫の無理解に悩むお母さんも、自分に自信を無くした人も、大切な人をなくした人も、繰り返す朝と夜をなんとか凌いで、生きていく。
小さくも大きくもない街で生きる色んな人のお話、どれも心に刺さって、何度も泣きそうになりました。
木皿泉さんの『さざなみの夜』という小説が、今、私の一番好きな小説なのですが、『バビルサの船出』は、それと少し味わいが似ていました。
『グラニュー糖はきらきらひかる』に出てくる〈すごろく〉の話は、私も以前から考えていたことで、本当に女の人生は、どんな選択をしてもなんやかんやジャッジされてしまうんだなとうんざりしていたのです。
『はこぶね』の千ちゃんが一番好きです。
「自分にとってどういうのが素晴らしい人生か、その判断を他人に委ねたらあかんねん」というセリフは、全ての若い人に誰かが言ってあげて欲しい。
好きなフレーズがたくさんあって、これも図書館で借りた本ですが、購入決定です。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2020年3月7日
- 読了日 : 2020年3月8日
- 本棚登録日 : 2020年3月6日
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コメント 2件
旅する本好きさんのコメント
2020/03/14
かおりさんのコメント
2020/03/15