ナラタージュ (角川文庫 し 36-1)

著者 :
  • 角川書店 (2008年2月23日発売)
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本棚登録 : 9877
感想 : 926
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本屋さんに寄った際に、本作のポップを見て、そういえば有名だけどまだ読んだことないなと思い手に取りました。恋愛の楽しい一面だけでなく、辛さや痛み、弱さやもどかしさなどの心理描写が秀逸で思わずグサッとくる場面もあり面白かったです。

本作のストーリーとしては、主人公がひょんなことから、高校時代に好きだった先生と再会することから始まります。主人公は自分が辛い時に救ってくれた先生に対して恋をしており、先生もまた、主人公に特別な感情を抱いている。再会を果たした2人は徐々に親密になっていくと同時に、お互いの抱える秘密を知ることになる…といったストーリー。

序盤は割と再会を果たしたことで、ウキウキとした楽しげな主人公の描写が中心であるのに対し、先生の秘密を知ってから中盤にかけて、主人公の心理描写が一変するのが私にとって印象的でした。特に、小野くんとの関係については胸が痛む思いで読んでましたし、色々印象的なセリフや文章あるのですが、ネタバレになるのでそこは控えさせていただきます…ぜひ本書でご確認をお願いします笑

私もどちらかといえば、先生に近い性格で人に弱みを見せたり、人に頼ることが稀だったりする性格で、先生の持つ弱さにはすごく共感できましたし、こういう弱さを見せられる人こそが特別な人なのかなとも改めて思いました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2024年4月2日
読了日 : 2024年4月2日
本棚登録日 : 2024年4月2日

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