龍ノ国幻想4 炎ゆ花の楔 (新潮文庫 み 60-14)

著者 :
  • 新潮社 (2022年11月28日発売)
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感想 : 28
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悠花と空露以外の者を信じられなくなっている日織。左大臣筆頭に日織が皇尊でなくても、誰かが皇尊になれば差し支えないという発言をされ、全てに不信感を持つ。しかし、悠花にあなたは怖がっている、怯えは暴君を生む。誰も信じないなら自分勝手に判断する、それは暴君と言われてこのセリフはこの本のキーワード的役割を果たしながら日織の心を変えていく。
そんな折、隣国(といっても龍ノ原は5洲の中心点にあるから隣国だらけなのだが)の逆封洲から使者が来て、不津の反逆を伝える。
日織がそのような状況のなか、有間も家族に命を狙われ、命を守るために全てを倒し、王への道を進んでいるのだが、殺し終われば終わりではない道のりがあり…。
有間の方は一段落区切りまで進むが、日織の方は途中すぎる終わりかた。なので、いつも話の終盤でどんでん返し的な気持ちよさ来るのがなくて(小どんでん返しはあるけど)、早く続きが必要な巻でした。暴君のセリフ(上記のはかなり省略してるので、是非読んで味わって欲しい)も良いけど、狡知と叡智などのくだりも良かったです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 図書室 ティーン
感想投稿日 : 2023年3月23日
読了日 : 2023年3月23日
本棚登録日 : 2023年3月23日

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