マンガでわかる 男の子の一生を決める 0歳から6歳までの育て方

  • KADOKAWA (2018年1月26日発売)
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「好奇心旺盛だね」「発達が早いね」と言われる0歳児の男の子を育てているママの感想です。

8ヵ月のむすこ。だいたい6時台に起床。20時台に就寝。朝・昼・夕寝が各40分。2回食。夜は3回以上泣く。つかまり立ち大好き。夕方は抱っこマン。絵本と手あそびが日課。そんなむすこの成長を間近で見られるのは楽しいけれど、自分の時間がほとんどないので、要点がまとめられている漫画はあっという間に読めて、とてもありがたかったです。

手に取ったきっかけは、「むすこをどういうふうに育てたいか?」と人に聞かれ、即答できなかったからです。毎日楽しいと思いながら生きてほしいと願ってはいるけれど、じゃあどうしたらそう思えるようになるのだろう。男の子のしあわせってなんだろう。わたしはむすこにどんな人生を送ってほしいのだろう。自分が女性だから、男の子は未知の生き物なのです。そんな中、たまたま本書を知りました。

0歳から6歳までをどう育てたらいいのかを頭に入れておくだけで、子育ての悩みが軽減すると思います。むすこは今、手はかかるけど好奇心旺盛で、場所見知りも人見知りもせず、いろんな場所でたくさんの人に可愛がってもらえています。人を傷つけたり人に迷惑をかけたりすることでなければ、何でもやりたいようにやらせてあげたいというのがわたしのモットーで、だからこれからも好奇心の芽を摘まないようにそばで見守ってあげたいです。

2、3歳は今よりもっと手がかかりそうな感じで少し恐怖を覚えたけれど、節目節目で本書を読み返して、男の子の特性を忘れないようにしながらむすこを育てていきたいです。ママの声かけひとつ、行動ひとつひとつが、むすこの自立心に影響するのだから。

0歳は「好奇心」を育てる
p18
スキンシップで抱っこしたり体をなでる
たくさん話しかける
心地よい音を聞かせる
はっきりした色のおもちゃを与える
表現豊かに身振りを大げさに接する
これらすべてが0歳の子どもの好奇心を育てるんです

p25
学ぶ力
1. 好奇心
よりよい生活を求めてさまざまなことに興味を示す
2. やる気
それが何であるかを確かめるために行動する力
3. 集中力
それが何であるのかを理解するために養われる力

社会を生き抜く力
1. 自立心
自分でやってみようという気持ち
2. 我慢
できないことや、守らなければならないことを体験して覚える力
3. 思いやり
つらいこと、痛みを経験して身につける
他人への気遣い
4. 自信
すべての経験の積み重ねで得られる力

1歳は「やる気」を育てる
p42
1歳はさまざまなことを試す実験期
あらゆる行動から成長を見つける
p43
やる気の源は「できた!」という体験
大人には簡単なことでも、子どもにとっては頭と体をフル回転させて得た大きな成功です。小さな成長を見逃さず、「できたね!」と認めてあげてください。その体験が新しいことにチャレンジする原動力、つまり「やる気」になるのです。
1. 男の子のやる気に火をつけるのが「できた!」という体験
2. 小さな「できた!」を見逃さずに認めてあげる
3. 「できた!」の積み重ねが、大人になった時の行動力になる

p46
「ダメ!」ではなく、いけない理由を教える
男の子は、熱しやすく冷めやすい特性を持っています。せっかく何かに興味を示しても、「ダメ!」って言われたとたんにやる気を失ってしまうのです。

1. 「ダメ!」と言わず、子どもがやりたいことをやれる環境を作る
2. どうしてもやってはいけないことは「ダメ!」ではなく「危ないよ」「熱いよ」「痛いよ」と伝えてあげる

p47
何かに興味を持ったら、口を出さずに見守る
男の子は興味を持ったことを、自分がやりたいようにやるのが大好き。大人がやり方を教えてあげたりすると、急激にやる気がなえてしまいます。

1. 男の子にはやり方を教えず、まずやりたいようにやらせてあげる
子どもはひとつの物事から「やり方・使い方」以外のたくさんのことを学んでいる

2歳は「集中力」を育てる
p64
子どもはまだ助けを求める言葉を知りません
思いどおりにいかないと「やだ できない」と言ってしまいます
だからこっちから「手伝ってあげようか?」って聞くんですね
そう困ったときのサポートで男の子のストレスは減ります

p69
男の子は女の子よりもゆっくり成長する
興味を持ったことに夢中になったり、かと思えばすぐに飽きて別のことをはじめたり、人に指図されるのを嫌がったり、人の話をよく聞く女の子と比べて、要領が悪いように思えるかもしれません。でも大丈夫。男の子と女の子は成長するペースが違うだけです。あせらずとも、12歳ぐらいになれば男女差は気にならなくなります。

p70
男の方が集中力を身につけるのは、自然の中で遊んでいるとき
男の子は体を動かすのが好きで、気移りしやすい特性を持っています。そんな男の子に無理やり何かをさせるのは逆効果。集中力をつけさせたいと思ったら、外に連れ出してください。虫取りや木登り、川遊びなど、一日中夢中になって遊びますね。そういうときこそ、集中力が失われているのです。
1. 集中力の基礎ができるのが、2歳頃
2. 男の子は自然の中に連れ出せば、集中力がつく

p71
男の子は興味があることにしか集中しない
女の子は大人に言われたことにも興味を示したりしますが、男の子は違います。人から促されたものではなく、自分が気になることにより興味をひかれます。興味があることだからこそ、やる気を出し、集中力を発揮するのです。
1. 男の子が集中力を発揮するのは自分の興味のあることだけ
2. 無理に何かをさせても、集中力は身につかない

p72
何かに夢中になっているときは、そっと見守る
男の子を外に連れ出さなくても、家の中でひとり遊びに集中するときがありますね。コップの水を床にこぼして広げていたり、箱の中身は全部外に出したり、つい「何やってるの!」と大きな声を出したくなりますが、できるだけそっと見守って、集中力を伸ばしてあげましょう。だれかが困ること、危ないことをするようなら、集中力を育てるおもちゃを与えてあげてもいいかもしれません。
1. ひとりで遊んでいるときは、集中力を発揮している
2. 声をかけて集中を切ってしまうわないよう、見守ってあげる

p73
集中力を伸ばすおもちゃや遊び
さまざまな形が作れる図形のパズル
何度も壊して組み立てられるブロック
穴に紐を通す、ボタンを留めたり外したりするなどの手先を使うおもちゃ
ビンなど入り口が小さな容器に、ボールなどを出し入れするおもちゃ
スプーンや箸で大豆などを皿から皿へ移し替える遊び

p74
男の子のイライラは、気持ちを表す言葉を教えてあげると解消する
何かに挑戦してうまくいかないとき、手伝ってほしいとき、助けを求める言葉を知らない子どもは「いやだ」「できない」としか言えず、気持ちを伝えられないことにイライラしてしまいます。
1. 「いやだ」「できない」と駄々をこねるときは、うまく助けを求められなくてイライラしているのかも
2. 感情を表す言葉や、問題解決のための言葉を教えてあげると、男の子のストレスが減る

p75
【感情を表す言葉】
悲しい
さみしい
できなくて悔しい
うれしい など
【問題解決のための言葉】
手伝って
一緒にやって
教えて
代わりにやって など

p76
運動で集中力をつけ、強い心を育てる
集中するのが苦手、落ち着きがないと思う男の子には、運動をさせて集中力をつけましょう。心と体は密接に連動しています、運動で体をコントロールできるようになると、自然と心もコントロールできるようになって集中力がつきます。さらに、我慢や努力もできる、心が強い子になります。

p77
2歳は秩序期とも言われ、「青い靴じゃないとイヤ!」「ママとじゃなきゃイヤ!」など、自分のルールを作って強くこだわることがあります。これも成長のしるし、社会のルールや役割を認識しはじめた証拠です。こんなときは「青い靴がはきたかったのね」などと子どもの主張をいったん受け入れ、共感してあげましょう。そうしてぎゅっと抱きしめて、落ち着くのを待ちます。
1. 2歳は自分なりのルールに強くこだわる秩序期
2. こだわりを受け入れ、落ち着くまで抱きしめてあげる

3歳は「自立心」を育てる
p82
自分で目標を持って問題を解決する能力を伸ばしてあげないと目標を持てない大人になってしまいます
p83
子どものやってみたいという意欲が自立心を育てるんです
だから過保護にならずできる限り応援してあげてください
p90
同じ言葉を繰り返して行動を「承認」にしてあげたり 子供の感情に「共感」してあげると 自分の思いが相手に伝わったと感じるので男の子は安心して自立していきます
p91
男の子は強い言葉に弱いので 反論できずに 心に傷を抱えてしまいます

p94
3歳で自立心と責任感をセットで身につけると 目標を見つけて行動できる大人になれる
p95
男の子の成長に重要な自立心
男の子は人に聞いたり、手伝ってもらったりするのを女の子ほど得意としない傾向にあるため、自分で目標を決めて行動する自立心を身につけておかないと、社会に出ても目標を見つけられなくなってしまいます。何でもひとりでやりたがる3歳の頃こそ、自立心を育てるチャンスなのです。
1. 男の子にとって大切な自立心は3歳頃に育つ
2. 自立させるためには、手を出さずに見守ってあげる

p96
「やりたい!」と言い出したら、できるだけやらせてあげる
1. 「やってみたい」思いを満足させると、自立した子になる
2. 手伝ってもらったら「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えると、貢献意欲の高い子に育つ

p97
自立心と一緒に責任感も育てる
さまざまなことを自分でやるようになると、当然うまくいかないこともあります。気持ちを言葉にするのが苦手な男の子は、素直に謝ったり助けを求めたりできないことがあります。そのため、失敗を人のせいにしたり、物事を途中で投げ出したりしてしまうのです。自分の行為には自分で責任を持つことを教えていきましょう。
1. 自分ではじめたことを途中で投げ出さない、失敗を人のせいにしない子にするために、責任感を教える
2. 約束ごとを作って、責任を取る経験をさせてあげる
p98
おもちゃで遊んだら自分で片づけをする
ご飯を食べ終わったら、自分の食器を片づける
水たまりに入ってもいいけど、自分で靴を洗う
水をこぼしたら、自分でふく
上記のような約束ごとを作って、守らせることで責任感を覚えさせるのです
(中略)
「自分で拭きたくないから、水をこぼさないように気をつける」と、考えることもできるようになりますよ

p99
責任の取り方も自分で考えさせる
「水をこぼしたら、自分でふく」などという責任の取り方も、最初から「早くふきなさい」と教えてしまっては、自分で考える力が育ちません。「こぼしちゃったね。どうしたらいいと思う?」と問いかけて、子ども自身に責任の取り方を考えさせます。もちろん、「わからない」というときは、「ふきんでふけばいいのよ」と、適切な対応を教えてあげてください。
1. 失敗したときは、自分で責任の取り方を考えさせる
2. 失敗しても正しく対処できるとしては、挑戦を怖がらない子になる

p118
4歳のわがままには屈しない
我慢の強い子に育てる大切な時期
p119
子どもの「わがまま」には負けてはいけない
1. 4歳はわがままを言い出す時期
2. わがままに応じてしまうと、何度もわがままを繰り返すようになる
3. どんなときも子どもに屈しないと心に決めて対応する
p120
「いいよ」話法で我慢の仕方を教える
「いいよ」で子どもの気持ちを受け止め、待つことを教える
2. 子どもがきちんと待てたら、大人も必ず約束を守ること
3. 上手に待てるようになったら、待つ時間を少しずつ延ばす

p124
わがままを「乗り越える力」に変える
子どもは、自分の持つ語彙で気持ちを表現できないとき、「ヤダ」「できない」と言ったり、体全体で伝えようとしたりします。
1. わがままの原因は解決策を知らないから
2. 大人が解決策を提案してあげれば、自分で乗り越えられるようになる

p125
「予測力」を育てて、習慣を身につけさせる
1. 4歳の頃は、記憶力が発達して、予測する力がつく
2. 「何をするんだっけ?」の問いかけで、次の行動を予測させる
3. 自分で次を予測して、行動できるようになり、習慣が身につく

5歳は「思いやりの心」を育てる
p144
5歳は他人の気持ちに共感し、相手の立場になって考える練習を

p148
「ダメ」ではなく お母さんの気持ちを子どもに伝える
普段の会話で思いやりの心を育てるには、お母さんが自分の気持ち、思ったことを伝えるといいでしょう。たとえば、子どもがお友達をたたいてしまったとき、「お母さんは悲しいわ」と伝えれば、子どもは、たたいたお友だちだけでなく、周りの人も悲しませてしまうことに気づくことができます。
1. お母さんの思いを言葉にして伝える
2. 相手や周りの人はどう思うかを理解すれば、子どもは自分本位な行動を改めるようになる
p149
人に喜ばれる行為が大好きになるほめ方
子どもが自主的に片付けをしたとき、「(あなたは)えらいね」とほめると、子ども はほめられるために行動するようになります。それより「あなたが片づけてくれたから、(私は)うれしいわ」と伝えてはどうでしょう。「片づけをするとお母さんが喜んでくれる」とわかれば、お母さんや周りの人に喜んでもらうために行動するようになり、思いやりのある子に育ってくれます。
1. ほめるときは「(あなたは)えらいね」より、「(私は)うれしいわ」
2. ほめるための自分本位な行動をするか、相手を喜ばせるための行動するかは、お母さんのほめ方次第
p150
あいまいなほめ言葉より、子どもが成長したことを具体的にほめる
1. 「すごい」「えらい」では伝わらない。何がすごいのか、どうしていないのかを具体的に伝える
2. 他人と比べず、過去と比べてできるようになったことをほめる

6歳は「自信」を育てる
p162
子どもは大人の期待に全力で応えようとしてくれます
子どもができないと思うことでも お母さんができると信じれば 出来るようになるんです
そして 子育てに迷ったときは ぎゅっと7秒間抱きしめて
①自信
大丈夫あなたならできるわ
②自己肯定感
どんなあなたも大好きよ
③愛されている実感
あなたの味方よ
を感じさせてあげてください

p166
6歳はたくさんの愛情を注いで伸び伸びと生きていける子に

p169
子どもを応援するときは「頑張ってね」より「頑張っているね」と声かけする

p175
【7つのステップ】
0歳「楽しい」という体験→「好奇心」が育つ
1歳「できた!」という体験→「やる気」が育つ
2歳「わかった」という体験→「集中力」が育つ
3歳「やってみたい」という体験→「自立心」が育つ
4歳「頑張る」という体験→「我慢する心」が育つ
5歳「ありがとう」と言い合える体験→「思いやりの心」が育つ
6歳「やり抜いた」と思える体験→「自信」が育つ

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 3類 社会科学
感想投稿日 : 2023年10月21日
読了日 : 2023年10月23日
本棚登録日 : 2023年10月21日

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