「自分の子どもが殺されても同じことが言えるのか」と叫ぶ人に訊きたい―――正義という共同幻想がもたらす本当の危機

著者 :
  • ダイヤモンド社 (2013年8月23日発売)
3.83
  • (39)
  • (61)
  • (30)
  • (9)
  • (5)
本棚登録 : 713
感想 : 71
4

森達也の言ってることに概ね賛成。
しかし、ノルウェーが厳罰化しないことは、宗教的基盤もあるのではないかな。日本人は因果応報という考えが根強いから、殺したのならそれ相応の報いを受けるべき、と思うだろう。だから、こういうことって、法学者やジャーナリストだけでなく、他の学者なんかも交えて日本人全員がもっと真剣に考えるべきだと思う。
ネット右翼みたいな人たちより、森達也の方が勉強し、取材し、真剣に考えていることは間違いないわけだから、反対の考えの人こそ読んでみるべき本だと思う。
確かに、当事者じゃないから冷静に考えられるってことはあるわけだし、当事者の気持ちは当事者にしか理解できないとも思う。
それにしても、吉田茂は立派なことを言っている。孫に聞かせてやりたいね。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2014年8月11日
読了日 : 2014年8月11日
本棚登録日 : 2014年8月11日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする