生きづらさを抱えた人の側から見る世界。無意識に世の中に適応している人たちが、気づかないふりをしている歪さを、まっすぐ分析していく主人公。自分が「普通」からずれていると分かりながら、理由は分からなくて、でも周りを悲しませたくないから「普通」に見えるように努力している。でもその普通って、もしかしてとんでもなく気味の悪いものなんじゃないかと思わされた。
私も「変じゃないって自分のことを思っている人」になってしまっていないか、いや、過去には確実にそうであったのだけど、未だにそんな言動をしていないかと省みてしまう。もしかしたらその言動は誰かを傷つけていたかもしれないから。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2017年8月1日
- 読了日 : 2017年7月31日
- 本棚登録日 : 2017年8月1日
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