☆4.5
生きる希望を失いフランスからやってきた元教師のレナ。インドの海で溺れかけて、10歳の少女
ホーリーとプリーティらメンバーに助けられる。
レナは、読み書きのできない子供たちのため学校をつくろうと奮闘する。
インドの不可触民(ダリット)の女に生まれる不運がリアルに描かれている。
「ここでは強姦は国民的スポーツ」
ブリゲイドの支部リーダーであるプリーティは
女性たちに護身術を教えるが、彼女たちもまた読み書きができない。
養父母の店で働くホーリーは口がきけない。
彼女の本当の名前を見て「この子は『三つ編み』のラリータではないか!」と思わず声を上げてしまった。物語は繋がっていたのですね!
インドの貧困層の実態(児童婚、児童労働など)を知れば知るほど、その苛酷さに胸が締め付けられる。
「女の子に学校はいらない」
「本を読む娘は悪い妻」
不条理な古い因習に従い、法律が正しく機能してないインドにおいて、「教育は、彼らが生まれによって定められた運命を乗り越える、唯一のチャンス」だと著者は語る。
娘ラリータを連れて南の地にたどり着いた母スミタは、生業にした便所の汲み取りで肺を患い亡くなった。娘がよりよい人生を送れるようにと願った母親の思いを今度はレナが受け継ぐ。
レナから勉強を教わり、将来バスの運転手になって、来た道を逆にたどり、生まれ故郷の父親のもとへ会いに行く。黒い瞳の少女の夢がどうぞ叶いますように!
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2023年4月26日
- 読了日 : 2023年4月26日
- 本棚登録日 : 2023年4月26日
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