二重生活

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング) (2012年6月28日発売)
3.25
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本棚登録 : 360
感想 : 62
3

★4に近い ★3.7
感受性が強くて頭の良い女性ならあり得るかもしれないと思った。
珠(たま)は家庭の団欒を知らなかったからこそ、尾行のターゲットを彼にしたんだと思う。
珠の『本気で恋がれる相手ではなく、心が安定してて一緒に過ごして落ち着く相手』をキープしたがるという自覚。そして、相手のそうだと知っている。

内容(「BOOK」データベースより)
大学院生の白石珠は、ある日ふと、近所に住む既婚男性、石坂史郎を尾行してしまう。大学の講義で知ったアーティスト、ソフィ・カルによる「文学的・哲学的尾行」が心に残っていたからだ。そして珠は、石坂の不倫現場を目撃する。他人の秘密を知ることに、ぞくぞくとした興奮を覚えた珠は、石坂の観察を繰り返す。だが徐々に、秘密は珠と恋人との関係にも影響を及ぼしてゆく―。大学教授への想い、今は亡き恋人への追慕。スリリングな展開、乱れ合う感情。ページを繰る手が止まらない、傑作長編。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 単行本
感想投稿日 : 2013年10月9日
読了日 : 2013年9月12日
本棚登録日 : 2013年9月12日

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