談志が死んだ

著者 :
  • 新潮社 (2012年12月18日発売)
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本棚登録 : 158
感想 : 30
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 結構な量の「談志が死んだ」書籍を読んできたつもりだが、この本の白眉は「談志の老醜」である。本人の文章から、もしくは周りの直弟子たちの文章からは「芸人論」としての談志はあった。家族から見た「朽ち行くパパ」もあった。

 ただ、この本に書いてあるのは「観察された、老い、狂っていくかつての英雄」の姿である。『赤めだか』書評が家元の逆鱗に触れたくだりといい、家元が常々言っていたように「狂ってった」ンだけれども、なんだかんだでこういう狂い方は家元本人も望んじゃいなかったんだろう。で、そういうところを、書いた。
 小説家として、文筆家の仕事として、書いた。
 そういう本。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説・エッセイ
感想投稿日 : 2014年11月10日
読了日 : 2014年11月10日
本棚登録日 : 2014年11月10日

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