透過性恋愛装置 (CROSS NOVELS)

  • 笠倉出版社 (2007年5月1日発売)
4.01
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本棚登録 : 380
感想 : 45
3

▼あらすじ
若手建築士として注目を浴び、己れのルックスにも自信を持っていた北嶋は、とあるコンペでホテルマンの牧田と出会う。
その落ちついて控えめな物腰を軽んじ、コンペで最優秀賞を逃したことで牧田にいちゃもんをつける北嶋だったが、常に大人の余裕を持つ牧田に諌められ高慢な鼻をへし折られてしまう。
それをきっかけに牧田の人間性に触れ、恋に落ちてしまった北嶋は、思い付く限りの策を弄するのだったが…。

***

★3.5…ってとこかな?
かなり苦労して手に入れた作品なんですが、買った後で受けが私の苦手な眼鏡キャラという事に気が付き、そのまま何となく読むのを放置していた作品です…。
それでもやっと重い腰を上げて読みましたが、やっぱり受けは好きになれず…。
眼鏡を取ればイケメンだとは思うけど、そんな事よりも何が好きになれないって眼鏡よりもまず性格ですよ、性格!(笑)
今までそれなりに多くのBL小説を読んで来ましたが、こんなにもナルシストで性格と口の悪い受けが出て来る作品を読むのは初めてです。
特に前半なんて、こんな性格で大丈夫かと頭が痛くなるくらい口も態度も性格も酷い有様で、正直、好感のこの字も持てませんでした…。

そして中盤…牧田への恋心を自覚してからはそれこそ180度性格が変わってしまい、とにかく思考も言動も乙女。
ハッキリ言って気持ち悪いレベルの豹変っぷりで、なんだかなー…って感じです。
そういう言動が許されるのって20代までじゃない?32歳でその子供のような乙女のような口調はどうなのよ?と冷静になってツッコミを入れてしまう自分がいて…。
これが佑季のようないかにも健気系な受だったらまだ違和感ないですし私としても最高だったんですが…まぁ、こればっかりは好みの問題だから仕方無い…。

でも、反対に攻めのキャラはめちゃくちゃ良かったです!
かなり自分好みというか、受けがあんなんだから余計素敵に見えるというか(笑)
常に落ち着いた態度を崩さず、物腰も凄く柔らかで、ホテルマンだから対応一つ取ってもどこまでも丁寧でスマートで…まさに究極紳士。拍手喝采です(笑)
でも、優しいだけじゃなくてベッドの中では豹変しちゃうっていう…!!
もう普段の牧田さんの紳士ぶりからは想像出来ないくらい意地悪でねちっこい…!
あーーっ!このギャップたまらんっ!!(笑)
しかも、書き下ろしの牧田さん視点の話を読むと牧田さん、受けに対して「このガキ…」って心の中で思っちゃってるし!
優しいだけじゃないって素敵(笑)

…とまぁ、受けには殆ど萌えられませんでしたが、攻めにはとても萌えたのでそういう意味で言ったら楽しめる作品でした。

余談ですが、ドラマCDのキャストを知らずに牧田さんの声を勝手に安元氏で脳内変換して読んでいたら、本当に牧田さんの声を安元氏が当てていて吃驚しました(笑)
やっぱり低くて腰に響く良い声と言ったら安元氏は定番ですよねぇ〜。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 整理済み(小説)
感想投稿日 : 2015年7月30日
読了日 : 2015年7月30日
本棚登録日 : 2014年8月31日

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