人のセックスを笑うな (河出文庫 や 17-1)

  • 河出書房新社 (2006年10月5日発売)
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不思議なペンネームの著者作品を始めて読むのにあたって、わたしには入りやすいと思われた『文豪お墓まいり記』からだったのだ。読み始めると、好きな文章がいっぱい出てくるので、わあ好きと思い、途中だけど受賞デビュー作『人のセックスを笑うな』に移って読む。

というのは『文豪お墓まいり記』における著者の考えることが、妙に地味で何とも言えずほのぼのして、わかるわかると、気に入ってしまったから、文豪お墓訪問記エッセイではなく、創作ではどうか?と興味を持って。

著者26歳、哀切のある作品。恋とか愛とか名付けられない、ひととの交情がすっきりとした文章で描かれている。視点を男の子に持ってきたのがいい。(解説の高橋源一郎さんも指摘してらっしゃるが)

考えてみれば、エッセイ文でも小説のように、創作しても何の問題もないわけで、例えばこんな読後感も創作ふうでもよく、なにかを伝えられればそれでいいよね。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 2023年
感想投稿日 : 2023年9月22日
読了日 : 2023年9月21日
本棚登録日 : 2023年9月21日

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