小説家志望ではない、いち読書好きとして。素晴らしい、と読みながら震えてた。小説家心理、というか、「この人どういう考えでこれ書いたんだろうな」「小説家ていつどんな風に着想を得るんだろうな」っていう長年の疑問の、答えを得た。
「ここは作者の意見を表しています」「ここは大事なので」とかいって「赤でアンダーライン」みたいな高校までの国語とは違う、ホントの読み方を提示している。これは小説家にしか書けない。
中でも痺れたのは、村上春樹の「羊をめぐる冒険」とレイモンド・チャンドラー「長いお別れ」がならべられて(他にも多数の例が挙げられている)いる部分。
小説では「小説をつかまえる」「小説をまねる」というのが、常識というか定石というか、フツウだというのを示している。
古典から現代小説まで、読み込んでいる人にとっては「あたりまえでしょ」な事かもしれないけど、不勉強な読書家にとっては、天啓にも等しい教えだった。
読書ガイドも読んでみようと思った。
すぐ読めるのでぜひ読んでみて欲しい本。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
新書
- 感想投稿日 : 2023年3月23日
- 読了日 : 2023年3月22日
- 本棚登録日 : 2023年3月22日
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