ダメ人間しか出てこない本(- -
もの凄く些末な心象や情景の描写を折り重ね
壮大な詩でありレクイエムでもある作品に仕上げてある。
ただし(わざと)時間軸を一度バラバラに解体し、
それを思い出すままに、といった感じで
再構築してあるので、とても難解な印象を受ける。
リアルという意味では、この上なくリアル。
記憶の断片が「泡のように」浮かんでは消える感じが
よく表されているし、伝わってくる。
そして、それだけに読むものに不安感を抱かせる。
一応「ミステリ」に分類してはみたが、
純粋な謎解きという「いわゆる」ミステリではない。
殺人事件も起こりはするが、それは実は主眼ではないし。
読むものを捉えて放さない不思議な力を秘めているが、
好きかと問われたら、あまり好きな方ではないなぁ...
私はもっと「エンタテインメント」が好きなので...
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ミステリ
- 感想投稿日 : 2012年12月10日
- 読了日 : 2012年12月9日
- 本棚登録日 : 2012年12月4日
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