彼女について知ることのすべて (光文社文庫)

著者 :
  • 光文社 (2007年11月8日発売)
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本棚登録 : 230
感想 : 17
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ダメ人間しか出てこない本(- -

もの凄く些末な心象や情景の描写を折り重ね
壮大な詩でありレクイエムでもある作品に仕上げてある。
ただし(わざと)時間軸を一度バラバラに解体し、
それを思い出すままに、といった感じで
再構築してあるので、とても難解な印象を受ける。

リアルという意味では、この上なくリアル。
記憶の断片が「泡のように」浮かんでは消える感じが
よく表されているし、伝わってくる。
そして、それだけに読むものに不安感を抱かせる。

一応「ミステリ」に分類してはみたが、
純粋な謎解きという「いわゆる」ミステリではない。
殺人事件も起こりはするが、それは実は主眼ではないし。

読むものを捉えて放さない不思議な力を秘めているが、
好きかと問われたら、あまり好きな方ではないなぁ...
私はもっと「エンタテインメント」が好きなので...

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリ
感想投稿日 : 2012年12月10日
読了日 : 2012年12月9日
本棚登録日 : 2012年12月4日

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