いろんなことが上手にできない(でもだからといって世界から排除されるほど無能なわけでもない)語り手が、うまくできなさ、器の小ささを執拗に語る、そこが上手なんだと思う。けれど、自分はどうも同じような自らの器の小ささに日々苛立ちを感じながら生きているので、楽しみのために読む本で、現実に頭の中をぐるぐるしている言葉を目にしたいかというとあまりそうではないのだった。家族があって夫も自分も仕事があって、だから日々100%幸せというわけでもないのはわかる、でも要求がずいぶん多くないですか、という気持ち。比べることじゃないのはわかっているのだが。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
英米 - 小説/物語
- 感想投稿日 : 2019年8月23日
- 読了日 : 2019年8月22日
- 本棚登録日 : 2019年8月23日
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