長く積んでいたけど、ふと手に取ってそのまま読み終えてしまった。読書ってこういうことがままある。
野尻抱影の星の本はあらかた読んでるけれど、記された絢爛な星空を見ることは(ほぼ)叶わないだろう、ということに毎度のように距離を感じる。たかだか70年なのに。
冬空の描写に力が入るのも好き。現代でさえあんなにまばゆいのだから、戦後すぐの頃はどんなにか壮観だっただろう。言葉を尽くす野尻抱影に対し、誓子の
さいはひは寒星の座を指し得たり
が、これぞ短詩のちからというふうなのも素晴らしい。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
本・雑誌
- 感想投稿日 : 2020年7月3日
- 読了日 : 2020年7月3日
- 本棚登録日 : 2018年10月8日
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