お金で買えるものは何か、お金で買うべきでないものはあるか、あるとすればそれを決めるのは何か、そんなお話。
世界では突拍子もないものに値段がついている。驚くような例がたくさん出てきた。
一番印象に残っているのは、「薬物中毒の女性が不妊手術か長期の避妊処置を受ければ、300ドルの現金を与える」という慈善団体の話。その目的は不幸な赤ん坊の誕生を未然に防ぐこと。
当然ながら、猛烈な批判の声がある。では何が問題なのか?と議論を深めていく。
また、値段を設定することで、意図した効果の真逆になることもある。
・(イスラエル)保育園の迎えに遅刻する親が多い問題に対し、罰金制度を設けた結果、遅れる親が増えた。お金を払うことで後ろめたさが消え、延長料金で延長する権利を買っている感覚になっている。
・(スイス)ある山村で、核廃棄物処理場の建設を受け入れるか?というアンケートを取った。条件なしの場合と、村民への補償金を提示した場合とで、なんと後者の方が賛成は激減した。公共心(国に貢献する気持ち)が浸透している場では、金銭的インセンティブは逆効果になることがある。自分は賄賂に動かされたりしない、と。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
学術・教養
- 感想投稿日 : 2019年2月24日
- 読了日 : 2019年1月30日
- 本棚登録日 : 2019年2月11日
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