空の色と光の図鑑

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  • 草思社 (1995年10月1日発売)
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感想 : 13
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「空」はこんなにも美しかったのか・・・!

日の出直前、闇を突き破るような劇的な変化を現わす「薄明」。
雲間から漏れる光が幾筋もの筋を作り神々の神秘を思わせる「光芒(こうぼう)」。
ごく身近な空から、オーロラ、ブロッケン現象、ダイアモンド・ダスト、蜃気楼など空の不可思議まで・・・すべてその素材は、「空気」「水蒸気」「太陽の光」だけです。
虹、幻日、彩雲など神秘に満ちた空の技術に、太古の人々は怖れ伏し、科学的に解き明かされた今でさえ私達は畏敬の念を禁じえません。

「宮澤賢治星の図誌」など賢治研究で知られる超高層物理学者、斎藤文一氏。
氏の解説は、歴史的逸話も混じえてわかりやすくとても楽しい。
時間をかけ丁寧に撮影された武田康男氏の美しい写真は、圧倒的な迫力で私達を魅了します。
各章末の武田氏の「観測ガイド」は写真撮影のご苦労とその喜びを分かつ最適な一文となっています。
美しくも神秘的な空の不思議を詰め込んだこの本。

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感想投稿日 : 2010年2月7日
本棚登録日 : 2010年2月7日

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