彼らの予想では、機械が人間を超える日は2045年頃とみている。
現在のAI研究は大きく3つの学派に分かれてい行われています。
1つは昔ながらのやり方で、例えば文法や構文木(文章を名詞、動詞、形容詞など各品詞に分解した後、それらをプログラムが理解できるツリー構造に組み直したもの)のようなルールをコンピュータに教え込み、それによって知的処理を行うもので、「ルール・ベースのAI」などと呼ばれます。
2つ目は、そのようなルールはほぼ無視して、大量のデータをコンピュータに読み込ませ、それによって統計的、確率的なアプローチから知的処理を行うAIです。
現在、勢いを増しているのは2つ目の学派で、グーグルで検索エンジンや機械翻訳などに携わっている社員はほぼ、この統計・確率派に属する人達で占められていると見られます。ルール・ベースの古典的はAIは柔軟性に乏しく、実用化に向かないとする見解が主流となりつつあり、グーグルのエンジニアもほぼこのような見方をしている。
大きな期待を浴びているのが第三のやり方、これは人間の大脳活動のメカニズムをコンピュータ上で再現する方法。言わば「AIの王道」とも呼ばれるやり方で、AI研究が始まった1950年代から「パーセプトロン」や「ニューラル・ネットワーク」などと呼称を変えながら研究されてきた長い歴史を持っています。しかし、王道であるだけに実用化は難しく、何度もその未来が絶望視されました。ところが、こちらも2006年に、「ディープ・ラーニング(Deep Learning)」と呼ばれる画期的な手法が考案されたことで息を吹き返したのです。
グーグルは阿多rしい検索エンジンを「セマンティック検索(Semantic Search)と呼んでいる
グーグルによれば、セマンティック検索とは「(検索に使われる)言葉の意意味を理解して、答えを返す検索エンジン」。
グーグル会長のエリック・シュミット氏によれば「文明の始まりから21世紀初頭までに生産された情報量は約5エクサ・バイト(エクサは10の18乗)だが、これと同じ情報量が現代社会ではたった2日間で生産される」とのこと。
よく知られているように、グーグル検索は同社創業者の一人であるラリー・ページ氏が考案した「ページ・ランク・アルゴリズム」と呼ばれる仕組みに基づいている。
このアルゴリズムでは、あるホームページが他のホームページからリンク(参照)されればされるほど、そのホームページは検索結果の上位にランクされます。
フェイスブックの弱みと強み
アップルやグーグルとは違って、フェイスブックは自社製のスマートフォンやタブレット、あるいはその上で動くOS(基本ソフト)など、いわゆるモバイル・プラットフォームを持ちません。これを補うため、以前から台湾のモバイル端末メーカーHTCなどと協力して、フェイスブックが使いやすいように改造したアンドロイド端末を提供してきました。
グラフ検索とは何か
フェイスブックは2013年の年明け早々に「グラフ検索(Graph Search)」と呼ばれる新型検索エンジンの試験運用を開始。
「グラフ検索」は、AIの代表である自然言語処理の技術を採用。これにより、フェイスブック・ユーザーの誰もが日常使っている普通の言葉で検索できる。
言葉で自由自在に検索できることが重要なポイント。
これを使って例えば企業の採用担当者、人材紹介会社、結婚斡旋業者、さらには興信所などが、ありとあらゆるクリエイティブな問い合わせの仕方で、知りたい人物の人となりや行状を洗い出すのではないでしょうか。
実際、フェイスブック自身が記者会見の中で、「グラフ検索は、恋人探しやリクルート関係者にぜひ使ってほしい」と強調している。
3社とも「モバイル・インターネットへのゲートウェイ(入口)を押さえたい」という点で一致している。
これまでパソコンであれば、インターネット(つまり広大な情報空間)へのゲートウェイは言うまでもなくグーグル検索でした。しかし、スマートフォンを中心とするモバイル・インターネットでは、まだゲートウェイは固まっていません。従ってフェイスブックにも十分チャンスは残されているのです。
ベイズ理論とベイジアン・ネットワークとは何か
ベイズ理論はいわゆる「主観確率」を出発点とします。
私たちが中学校や高校で学んだ確率は「客観確率」とよばれますが、主観確率(ベイズ確率)はこれとは対照的な考え方です。
客観確率とは、たとえばサイコロを何万回、何十万回も振るように、無数の実験や測定を繰り返した末に計算される確率です。しかし、このように理想的な条件が最初から整うことは、私たちが生きている現実世界では、ほとんどありません。つまり客観確率は往々にして「絵に描いた餅」にすぎないのです。
これに対して、主観確率の考え方では、私たちが過去の経験や勘などに基づいて、(言葉は悪いですが)適当に「確率」を決めても構いません。繰り返しますが、現実世界では、私たちが何かを判断するのに十分なデータが予め揃っていることは、ほぼないからです。
従って、とりあえず自分の主観に従って、言わば「えいや!」で確立を決めてしまうのも、やむをないと考えるのです。
セマンティック検索の仕組み
機械翻訳以上にグーグルが力を入れているのが「セマンティック検索」です。セマンティック検索はまだ発展途上ですが、現時点ではパソコンから検索キーワードを入力すると、それに関する情報が画面右半分のボックス内に表示されます。またスマートフォンからは音声による自然言語(ユーザーが普通に話す言葉)で検索ができます。
このベースとなっているものが、グーグルが構築中の「ナレッジ・グラフ(Knowledge Graph)」と呼ばれる巨大データベースです。そこには、この世界を構成する何億もの知識(つまり人物、場所、モノ、事件、・・・)と、それらの間に網の目のように張り巡らされた関係が蓄積されています。このような関係によってつながれた知識のリストは、AIの世界では「オントロジー(知識体系)」と呼ばれ、それらが無数に蓄積されたデータベースは「知識ベース」と呼ばれます。つまりグーグルのナレッジ・グラフは、AIにおける知識ベースの一種なのです。
UI研究開発は、その初期に「夢見るAI」と「現実的なIA」の2派に分かれた
UI研究 ①「コンピュータはある種の知的能力において人間と対等の存在になり得る
→Artificial Intelligence(AI)
②「コンピュータはあくまで人間の知的活動を支援するツールに過ぎない
→Intelligence Amplification (IA)
現在、広く普及しているITシステムは概ねIA派の研究成果に基づいているといえる。
セマンティック検索はまだ開発途中だが、ページ氏は
その将来像を次のような事例で説明している
「たとえば貴方が夏休みの旅行の計画を練っているとすると、(セマンティック検索では)旅行のプランを提示してくれる、それは貴方の好み、現地の天気、航空各社の料金表、ホテルの宿泊費などをすべて熟知し、それらの手配についても心得ている。これらすべてを検討したうえで、貴方に適した幾つかのプランを提示する。こういったものが我々の目指している検索エンジン。」
自動運転車の基本原理を公開している。
https://www.udacity.com/wiki/cs373
代理ロボットの分野で先頭を走るのは、シリコン・バレーに本拠を構える「ウィロゥ・ガレージ(Willow Garage)」というベンチャー企業
日本で65歳以上の高齢者人口は、2015年には約3,660万人に達する見通し。
これは2011年に比べ20%以上の増加
経済産業省の試算では、国内における介護ロボットの市場は2015年には167億円、2035年には4,043億円にまで成長すると見ている。
今後AIの導入によって、”知性”を備えた機械やシステム(ソフトウエア)が私達の社会に浸透したとき、そこにはどんな問題が生じるか?それは次の2種類に大別される。
(1) 人間が機械(システム)に依存し過ぎることで生じる危険性
(2) 人間が機械(システム)に雇用や存在価値を奪われることへの不安
コンピュータ(AI)が人間に追いつくまでに時間がかかる。
たとえば、オセロで考えられる局面は総数は約10の60乗、チェスが10の123乗、将棋が10の226乗、囲碁が10の360乗くらいと見積もられている。
- 感想投稿日 : 2015年6月23日
- 読了日 : 2015年6月23日
- 本棚登録日 : 2015年6月23日
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