あ・じゃ・ぱん!(下) (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA (2009年11月25日発売)
3.76
  • (11)
  • (3)
  • (7)
  • (2)
  • (2)
本棚登録 : 122
感想 : 8
4

アナザー1973年
ベトナム・ハノイに対し
原子爆弾「サウンドオブサイレンス」を投下したことで
逆に、アメリカの敗戦は決定的なものとなった
核の力でも、ベトコンのガッツを砕くことはできないということが
明らかになってしまったからである

戦争終結の早まったおかげで徴兵をまぬがれた主人公は
生き延びたことへの罪悪感なんぞ
微塵も持っていない

一方、戦後日本で鬱屈を深める平岡公威は
ソ連との闇取引をとりしきるところにまで堕ちながら
ひそかに「日本自殺装置」の発動を計画していた
そうすることによってのみ再生しうる何かがあると
そう信じていたわけである

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2015年11月12日
本棚登録日 : 2015年11月12日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする