それぞれの陽だまり: 日本橋牡丹堂 菓子ばなし(五) (光文社文庫 な 43-6 光文社時代小説文庫 日本橋牡丹堂菓子ばなし)

著者 :
  • 光文社 (2019年12月10日発売)
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感想 : 14

牡丹堂の家内仕事を賄う為に須美さんという出木杉さんな女性が加わりました。
小萩の負担を減らす為や牡丹堂がゆるやかに世代交代していく準備なのでしょう。
須美さんは好感の持てる人物なので加入はイヤではないです。
でも牡丹堂のゆるやかな世代交代の様が潔くも少し寂しい気持ちになりました。
小萩の菓子職人とは違う菓子作りの在り方がだんだん形になっていくのがいいです。
小萩を菓子職人!と言い張られるよりも無理も違和感もなくすんなり受け入れられます。
小萩がいく独自の菓子への道の今後がとてもたのしみになりました。
最後の引きで須美さんの状況に変化がありました。
須美さんにはこのまま牡丹堂の一員として居着いてほしい。
でも息子さんのことがあるので彼女は牡丹堂から去ってしまうのだろうか。
須美さんが牡丹堂の女将さんとして納まって息子さんとも暮らせる未来は難しいのだろうけど何とかなってほしいと願ってしまう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 2020年読了_本
感想投稿日 : 2020年12月10日
読了日 : 2020年12月10日
本棚登録日 : 2020年12月10日

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