語り口は、穏やかで、もの静かに物語が進行していく。
一悟(いちご)くんは虚弱体質の33歳。
妻とは死別し、娘は妻の両親に虚弱体質が故にとられてしまった。
娘の誕生日プレゼントを選び、自転車で帰宅する途中で、男性と接触してしまう。
虚弱体質の一悟くんは、母親から譲られたすみれ荘という下宿屋を営んでいる。
玉城美寿々、平光隼人、上郷青子がこの下宿屋の住人だ。
そのすみれ荘へ、先日自転車で衝突事故を起こしてしまった、芥と名乗る男がやってくる。
芥の右目の下には、涙形のほくろがあった。
小さい頃、両親が離婚し、自分は母親に引き取られ、弟は父親に引き取られたが、弟にも涙形のほくろがあった。
まさか、実の弟なのか?
穏やかな物語の中に、愛故の様々な事件が巻き起こる。
先日読んだ神さまのビオトープより、断然こちらの話の方が好みだな。
虚弱体質の一悟くんのお人好しさも大好きだ(^-^)
すみれ荘の住人のキャラクターも非常に良い。
何より、怪し過ぎる芥くんと、一悟くんの関係が気になって仕方がない。
筆致は激しくないのに、それぞれのキャラクターはかなり激しい想いがあったりして、優しい本なのに、力強さも感じ、収まりも良く、とても楽しめた(*^^*)
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2022年9月10日
- 読了日 : 2022年9月10日
- 本棚登録日 : 2022年9月10日
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コメント 3件
アールグレイさんのコメント
2022/09/10
bmakiさんのコメント
2022/09/10
アールグレイさんのコメント
2022/09/10