警察学校が舞台。
ひと癖もふた癖もある生徒たちが巻き起こすトラブルを、背後関係を鋭く見抜く教官、風間が冷徹とも思えるやり方で事態をおさめていく様が、連作短編ふうに綴られている。ちょっと、柳広司のジョーカーシリーズに雰囲気が似ているかも。
ただその中身は、人間の嫌な部分を殊更に押し出して描かれているようで、なんとも後味が悪い。
最後に少しだけホッとしたものの、総じて嫌な印象ばかりが残る。
もちろん、それなりの脚色もあるだろうし、こうまでしないと、警察官というあらゆる事態に毅然と対峙することが求められる仕事は務まらないのだと思えないこともないが、あまり気分のいいものではない。
なぜこんな描き方でなければならなかったのか、ちょっと理解できなかった。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説(日本)
- 感想投稿日 : 2014年5月19日
- 読了日 : 2014年5月19日
- 本棚登録日 : 2014年5月19日
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