主人公が本来の目的を忘れ、城を取り巻く日常的な生活におぼれていく様を通じ、自己の目標は他者からの強制的な命題によっていとも簡単に崩れてしまうかのように思えた。正直なところ彼をとりまく生活の一つ一つが、必ずしもこの小説を形作る重要事項にはなっていない気がし、それがこの小説に冗長さや「城」への道のりの遠さをほのめかしているように思えた。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2014年6月5日
- 読了日 : 2014年6月5日
- 本棚登録日 : 2014年5月30日
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