上下巻読んでの感想
登場人物の多くが寂しくて哀しい人間だ。
優越感を味わいたいから人を見下す。そのくせ、取り入りたい相手には媚びを売る。
人がどんなに傷つこうと、そんなことは考えようともしない。
だから思い切り残酷になれる。
転落のきっかけなんて、もしかしたら日常の中にあたりまえのように転がっているのかもしれない。
そして、愛に出会うきっかけも、幸せになるきっかけも、同じように日常の中に眠っているのかもしれない。
つまづいて転落していくか、見つけ出して幸せになるか。
ほんの小さな偶然が人生を変えてしまう。
転落の真っ最中に知り合った二人。
最後まで悪人になりきれなかった祐一は、極悪非道な犯罪者として生きていく道を選ぶ。
それが彼にとっての幸せだったのだろうか?
誰もが幸せになりたいと願う。
祐一が選んだ道は、彼にとって本当に幸せな道だったのだろうか?
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ミステリー
- 感想投稿日 : 2017年3月3日
- 読了日 : 2017年3月3日
- 本棚登録日 : 2017年3月3日
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