三毛猫ホームズの推理 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA
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本棚登録 : 2899
感想 : 229
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飼い主の死を悼むホームズ。
ホームズの気持ちを察して、別れの時を大切にしてやろうとする片山。
どうしてホームズが次の飼い主に片山を選んだのか、人間の言葉は話せないけれど心はきちんと届いている。
たとえ動物であっても哀しみはきっとある。
ホームズの感情を読み取ることの出来る片山は、刑事としてはいろいろ問題はあるかもしれない。
でも、優しい刑事がいてもいいじゃないか。そんな気持ちにさせてくれる。
空のマッチ箱を弄ぶホームズ。
探偵役が猫というのも面白いけれど、何よりもホームズの行動がしゃれている。
片山になんとか事件を解決させようと、謎解きの鍵をクールに伝えるホームズはかっこいい。
謎解きの面白さを楽しむ作品ではないけれど、あたたかな空気が流れている作品だ。
軽いタッチで読みやすく、ライトノベルのような手軽さがある。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリー
感想投稿日 : 2017年3月9日
読了日 : 2017年3月9日
本棚登録日 : 2017年3月9日

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