死墓島の殺人 (角川文庫 お 60-2)

著者 :
  • 角川書店(角川グループパブリッシング) (2010年9月25日発売)
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本棚登録 : 115
感想 : 18
3

世界は自分を中心に回っていると勘違いしている人がいる。
周囲の迷惑や困惑はまったく気にとめず、何かをしてもらうことだけを待っている。
あたり前のように自分の思うがままに振る舞う女性。
幸せとは何だろう。
どんな境遇であったとしても、そこに幸せを見つけられる人もいる。
どんなに恵まれた環境にあっても、いつまで経っても満足できない人もいる。
言葉にするのは難しいけれど、口にしなければ伝わらないこともある。
悲しいけれど、黙っていても伝わるものがあるなんて幻想なのかもしれない。
死墓島は思慕島・・・何となく物悲しい。
閉鎖的な島、意味ありげな子守唄、そして対立する旧家。
横溝さん的な雰囲気もあって、しかも読みやすい物語だった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリー
感想投稿日 : 2017年2月28日
読了日 : 2017年2月28日
本棚登録日 : 2017年2月28日

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