境界捜査 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社 (2012年3月16日発売)
3.03
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本棚登録 : 90
感想 : 10
3

短編集。
縄張り争いというか、「生安」と「捜査一課」との捜査争いが興味深かった。
どちらも警察なのに、自分たちの事件だ!という意識が強い。
確保した犯人を取り合ったり、張り込みをする刑事をさらに張り込んだりと、やけに生々しい場面も出てくる。
「生安」刑事の意地がクローズアップされている物語だった。
どの事件も結末までは描かれていない。
犯人も確保され、事件解決の目処が立ったところで終わっている。
「これからこの人たちはどうなるのだろう?」と思う物語もあったけれど、考えてみれば逮捕して送検するまでが警察の仕事であって、そこから先はまた別の人たちの仕事になるのだから仕方がないのだろう。
シリーズだということを知らずに2作目から読んでしまった。
が、別に問題はなかったように思う。
それぞれが独立した物語であり、結城が主人公であることは変わりない。
1作目から順番に読まなくても内容は十分に理解できると思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 警察小説
感想投稿日 : 2017年3月10日
読了日 : 2017年3月10日
本棚登録日 : 2017年3月10日

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