([ゆ]2-3)骸の回廊 上野正彦原案・監修 監察医シリー (ポプラ文庫 ゆ 2-3 上野正彦原案・監修監察医シリーズ 3)
- ポプラ社 (2012年8月7日発売)
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感想 : 3件
監察医である主人公・如月が監察医を目指した訳を自ら話す場面での会話だ。
死因の特定さえ済んでしまえば、もともとは見も知らぬ人間の遺体である。
まして毎日のように遺体の解剖をしている人間にとって、何の感傷もわかない物言わぬ物体にしか見えない監察医もいるかもしれない。
けれど、それは違う・・・と、著者は如月の言葉を通して訴えている。
解剖をされている遺体は誰かの大切な人で、その帰りを哀しみを堪えてじっと待っているのだということを、けっして監察医は忘れてはならないと。
長年監察医として活躍をされた上野正彦さんが監修しているだけあって、そのあたりの描写は丁寧でわかりやすい。
捜査に必要な情報が、正しく監察医を通して生かされていく。
シリーズものなのに中途半端な巻から読み始めてしまったことを少し後悔した。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ミステリー
- 感想投稿日 : 2017年2月17日
- 読了日 : 2017年2月17日
- 本棚登録日 : 2017年2月17日
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