「孫子の兵法」がわかる本: 「駆け引き」「段取り」「競争」……に圧倒的に強くなる! (単行本)

著者 :
  • 三笠書房 (2017年5月19日発売)
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本棚登録 : 148
感想 : 6
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まさにタイトルどおり、孫氏の兵法がわかりやすく書かれた1冊。

中国の2,500年前に書かれた書物であるものの、単純明快なシンプルな論理であり、現代に通ずるものがある、現代のビジネスだとこう置き換えられるーーとわかりやすく示されている本で面白かった。

全然詳しくなかったので、すべてが初耳で面白かった。
兵法というくらいだから、戦術が細かく仔細に記述されているのかと思い込んでいた。違う。戦いにおける原理原則、戦略である。

簡単にまとめてしまうと、『戦わずして勝つ、勝算なきは戦わず』ということ。この本は中国と日本を対比で記載しているが、なるほど、と思ってしまう。日本人はどうやら逃げる、戦わない、ということを潔くないこととして認識しがちである。正々堂々と一枚岩で愚直に、がむしゃらに闘う…それが良かれとしているが、そうではない。中国の兵法のなんと合理的なことか。

戦略も柔軟に変更すること、それはまさしく水の如く。柔軟性というシンプルなことが難しい。このほかにもシンプルだけれども、実効が難しいことが、兵法の原理原則として挙げられている。

中国ならではの国民性がゆえに、智将が現れた、ということを感じるエピソードもいっぱいで、実に面白かった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 歴史
感想投稿日 : 2020年12月16日
読了日 : 2020年12月16日
本棚登録日 : 2020年12月16日

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