「孫子の兵法」がわかる本: 「駆け引き」「段取り」「競争」……に圧倒的に強くなる! (単行本)
- 三笠書房 (2017年5月19日発売)
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感想 : 6件
まさにタイトルどおり、孫氏の兵法がわかりやすく書かれた1冊。
中国の2,500年前に書かれた書物であるものの、単純明快なシンプルな論理であり、現代に通ずるものがある、現代のビジネスだとこう置き換えられるーーとわかりやすく示されている本で面白かった。
全然詳しくなかったので、すべてが初耳で面白かった。
兵法というくらいだから、戦術が細かく仔細に記述されているのかと思い込んでいた。違う。戦いにおける原理原則、戦略である。
簡単にまとめてしまうと、『戦わずして勝つ、勝算なきは戦わず』ということ。この本は中国と日本を対比で記載しているが、なるほど、と思ってしまう。日本人はどうやら逃げる、戦わない、ということを潔くないこととして認識しがちである。正々堂々と一枚岩で愚直に、がむしゃらに闘う…それが良かれとしているが、そうではない。中国の兵法のなんと合理的なことか。
戦略も柔軟に変更すること、それはまさしく水の如く。柔軟性というシンプルなことが難しい。このほかにもシンプルだけれども、実効が難しいことが、兵法の原理原則として挙げられている。
中国ならではの国民性がゆえに、智将が現れた、ということを感じるエピソードもいっぱいで、実に面白かった。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
歴史
- 感想投稿日 : 2020年12月16日
- 読了日 : 2020年12月16日
- 本棚登録日 : 2020年12月16日
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