詩とはなににか。言語で語り得ぬものを言葉という符号によって表現しようとする試みであると理解した。語り得ぬものは何か。それは例えば舞踊や音楽や絵画で表現されるもの。これを敢えて「言葉」で表そうとして、まだ見ぬ言葉の代替的な使い方を新たに見出そうとしていく試みなのだ。その時詩人は、表現を受け取る相手を想定するのだろうか。深く潜れば潜るほど表現の発信者と受信者の境界は曖昧になる。なぜ、「言葉」だけにこのような多用的な一面があるのか。思考の最小単位たるファンダメンタルなものであるからか。いや、元々は数ある意思伝達手段の1つに過ぎない物であろう。書くことが生まれて、視覚と聴覚の2つの感覚に同時に訴えることができるツールであるからだろうか。いや、舞台やスポーツがある。恐らく、人間が言語を理解することが日常的な活動で手垢がこびりついているからこそ、そこから浮遊しようとする活動自体にある種の快感性・芸術が宿るのではないか。
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- 感想投稿日 : 2022年8月20日
- 読了日 : 2022年8月17日
- 本棚登録日 : 2022年5月16日
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