最初に通読した際には、何やら手掛かりのないような心地で読み終えた。これは、全体の構造と構想を意識しつつ、メッセージや意味を捉えようとしたためだったかもしれない。
そのあと、註解に目を通した際、歌全体でなく、一節くらいのコンパクトな単位でいくつかの一部分を受け止めた。すると、なんとも、いかしたしびれる表現のフレーズの数々を再発見。
そのあと、再び、全十歌を再読したのであった。
( 例えば… ↓ )
***
「なぜなら美は怖るべきものの始めにほかならぬだから。」<一>
「おお、いつの日か死者の列に加わり、これらの星をきわまりなく知りえんことを。」
「思ってはいけない、運命は幼い日の密度よりゆたかだと。」<七>
「ああ、いつの日か怖るべき認識の果てに立って、」
<十>
などなど…。
なんともかっこよいではないか。
###
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
海外文学(古典)
- 感想投稿日 : 2020年11月3日
- 読了日 : 2020年10月28日
- 本棚登録日 : 2020年10月18日
みんなの感想をみる