二度はゆけぬ町の地図 (角川文庫)

著者 :
  • KADOKAWA (2010年10月23日発売)
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本棚登録 : 649
感想 : 82
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中卒で社会に出て日雇い労働で生きる主人公が、酒を飲んだり女を買ったり暴力を振るって刑務所に入ったりする短編集。これは私小説なので作家の経験に基づいているのかなあと思うと、よくこんなふうに生きながら本を出したな、と思う。女を求める男の欲望と虚しさや、イキがる自分とそれを省みる自分とのギャップには、等身大の人の姿があって、作家の人生を覗き見た気持ちになった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年4月19日
読了日 : 2020年4月19日
本棚登録日 : 2020年4月19日

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コメント 2件

getdowntoさんのコメント
2022/01/22

等身大の姿というのがまさに言い得て妙ですよね。西村賢太さんの人生をもっと覗き見たい気持ちが強くなりますよね。

bunさんのコメント
2022/01/22

コメントありがとうございます。嘘のないありのままの感情をそのまま乗せてる文章で、とても引き込まれますよね。getdowntoさんが紹介されているほかの作品もいずれ読んでみたいと思います。
フォローもありがとうございます。最近ブクログの方にはあまり投稿しておらず、もっぱらTwitter(@writer_yatomi)にて読んだ本や気になっている本(海外文学が多めですが…)など投稿してますので、よろしければぜひご覧ください。

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