飛浩隆『自生の夢』を読んでこちらも読む。
文字には精霊が宿る。メソポタミアの博士は"ゲシュタルト崩壊"を体験してそれに気がつくけれど、こうして事象につけられた名前を知っていると、確かに歓びも智慧も直接入ってこない。
文字を知らずに歴史を失うか、文字を知って感動を失うか。
恐れて拒絶した老博士を文字が呪い殺す。文明を記録することは理性のはず。でも徹底された理性とは病に似るのかもしれないとも思った。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説(国内)
- 感想投稿日 : 2022年1月15日
- 読了日 : 2019年12月8日
- 本棚登録日 : 2019年12月8日
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