これでもいいのだ (中公文庫 し 56-1)

  • 中央公論新社 (2023年1月20日発売)
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本棚登録 : 692
感想 : 21
5

堀井さんの次はスーさんの本。
堀井さんとはまた違った素敵な強さと優しさ。
OVER THE SUNと同じくスーさんに話しかけられてるような気分になりながら、笑ったり泣いたりしながら読んでました。

誰かに言って欲しかった『これでいいのだ』。
おばさんに片足突っ込んで、突き進む気力も否定する気力もなくなって、私が選んだ人生のはずなのに『これがいいの!』とも肯定もできず、人の人生や仕事やお給料を羨んでみたり、なんで私だけこんななの…と消えてみたくなったり、でも私の暮らし最高じゃん!って突然ぶちあげてみたり、全部が全部これでいいのかなんてわかんないし、良いのか悪いのかの判断すらつかないし。
でも日々みんなそれぞれの暮らしを生きているからこれでいいんです。
自分でなかなか言えないし思えないからこそ、スーさんみたいな素敵な人に言ってもらえるこの本は最高なのです。

結果生きてさえいれば喜びの光が思わぬ方向から差してくるかもしれんよ!という生きてさえいればでダバダバ泣き、甘い憂鬱とおわりにで年齢を重ねる私にもしみじみし、ゾンビとピーナッツで私もやるわーーー!!と大爆笑し、
色んな感情を穏やかに受け止めてもらえる、とってもとっても素敵な文章ばっかりでした。

特別なことが起きたわけじゃないし何かめちゃくちゃにいい事がありまくるわけでもないけど、おばさんに片足突っ込んだ今の暮らしはなかなかに楽しい。今の私が読めて良かった1冊でした。

宇垣さんの解説もすてきだったなあ

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年4月14日
読了日 : 2023年4月14日
本棚登録日 : 2023年3月21日

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