いのちの政治学 リーダーは「コトバ」をもっている

  • 集英社クリエイティブ (2021年11月5日発売)
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二〇二〇年春、危機の時代を迎えて:
二人の「リーダー」の演説
言葉を超えた「コトバ」とは
「命の統計学」から「いのちの政治学」へ
「コトバ」を待つ— 石牟礼文学を生み出したもの
「弱くあること」から学ぶ
ファシズムが破壊しよぅとするもの
いのちとつながる政治を取り戻すために

聖武天皇は疫病と天災にどう向き合ったのか:
大仏建立の背景にあったもの
税金が「神々への奉納」だった時代
幼い息子の死を乗り越えて
「貴めは予一人に在り」
「弱い存在」を包み込む—光明皇后のコスモロジー
現代における「写経」とは何か
「知識」の寺で盧舍那仏と出合う
人間もまた、自然の一部である
あらゆる人が、何かを「差し出せる」場
「土地の所有」を分け与えるー墾田永年私財法
なぜ遷都を重ねたのか
求道の末に「土木」に行きついた行基
私たちにとっての「大仏」を見つけよう

空海の世界観が教える「参与する」ことの大切さ:
言葉の世界からコトバの世界へ一高野山での原体験
唐に渡った空海—空と海の「化身」として
両界曼荼羅は、「中に入る」ことで初めて完成する
ライバル・最澄との決裂
「彫り出す」ょぅに山を開く—高野山という曼荼羅
調和を創造する—「科学」による満濃池改修工事
民衆の力を信頼した学びの場
観察型の社会から、参与型の社会へ

隣人と分かち合う。ともに飢え、ともに祈る。ガンディーの姿が伝えたこと 断食によって争いを止める:
ガンディーの「準備的」な人生
「放蕩息子の帰宅」とガンディー
「古典をもたない」ことの危うさ
真理のために闘うー南アフリカでの日々
なぜガンディーの断食は人を動かしたのか
自分たちの大地を取り戻す-スワデーシー
「隣人」とは誰か
自分の考えるダルマと、神から与えられたダルマ
自己を統御するということ-スワラージ
「マンディル」での日々
法かダルマかー塩の行進       

教皇フランシスコは宗教の壁を超え、声を上げられない人々の「器」になる:
教会は、野戦病院であれ
「羊の匂い」のする教会
貧しい人たちから学ぶ
ローマ教皇とは誰か
外交の主体としての教皇
コンクラーベと選挙
「フランシスコ」の名に象徴されるメッセージ
「すべての人にとっての」という視座
軍事政権時代の経験から見出したもの
自然との関係性を問い直す
私たちは、生きているのではなく「生かされている」
死者は、私たちを支えてくれる存在である
「人材」化される人々
「この経済は人を殺します」

大平正芳の思想にみる 今の政治が失ったものとは?:
「保守の本質」を理解し、実践した人
人間は「か弱き寄る辺ない存在」である
「永遠の今」を生き、過去と未来とつながる
「六〇点主義」と「灰色」の重要性
死者たちと対話しながら生きていく
牧師になるよぅに、政治家になる
トマス・アクィナスと経済学— 大平の卒業論文から見えるもの
「楕円の神学」とは何か
中国へー東洋思想への深い理解「あるべきよう」と「中庸」
「政権は、強い反対党によって、腐敗から免れる
息子の死と「思索の時代」
「田園都市国家構想」と「日本列島改造論」
日中国交正常化に向けて「真の生きがいが追求される社会」
見えない力を政治が結集する

二〇二一年秋、「コトバ」を失った時代に:
コロナ危機の中で活躍したリーダーたち
言葉とコトバ
受け手になるときに、利他が始まる
「聖なるもの」を見失った私たち
「コロナ前の社会」に戻ってはならない

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 2021.12
感想投稿日 : 2021年12月31日
読了日 : 2021年12月31日
本棚登録日 : 2021年12月31日

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