ミャンマーの柳生一族 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社 (2006年3月17日発売)
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感想 : 88
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今から20年近く前のミャンマー取材旅行記。
ビザ取得から入国審査、ミャンマー国内での行動など、監視も付いてさぞかし厳しいのだろうと思いきやそうでもなかったりと、予想外だ。
軍や政権については徳川幕府に例えて解説していて、分かりやすい上にちょっとコミカルでもあって、これまた面白い。

ガイドには監視役の柳生一族。
ずっと付きっきりでストレス溜まりそうだなと思うけれど、その柳生がへなちょこなおかげか割と楽しそうだ。ヨン様に嫉妬して意気投合したり。

今がどうなのか知らないけれど、取材当時の政府は検閲や留学生の選別など、ものすごく外国を警戒していたらしい。
全部チェックするなんて本当だろうか。勤勉なのか暇なのか分からないな。
でも市民の様子は、軍事政権という言葉からイメージするピリピリした雰囲気とは違ってのんびりしていて、政治の話に気軽に応じてくれるのには驚いた。
外国人を警戒していないし、とても親切で冗談がうまくて、そんなところが素敵だ。
ミャンマーの中のことをちょっとだけ知ることが出来た。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: エッセイ・ノンフィクション
感想投稿日 : 2023年7月16日
読了日 : 2023年7月16日
本棚登録日 : 2023年7月16日

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