浮遊霊ブラジル

著者 :
  • 文藝春秋 (2016年10月24日発売)
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本棚登録 : 897
感想 : 134
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短編集。
読んでいて一番面白かったのは「地獄」。
映像も書物もとにかく沢山の物語を見て読んで書いた主人公は「物語消費しすぎ地獄」へ落とされ、試練の日々を送っている。その試練というのが肉体労働とかじゃなくて、物語を消費しすぎたことを悔い改めるような変わった内容で、発想がすごいなあと思うと同時にご褒美にもなりそうじゃないかとも思う。
それに一緒に地獄へ落ちた友人との交流もあって、なんだか楽しそうだ。
地獄の鬼も人間くさいというか俗だ。色々大変ですなと同情してしまったり、いやこれ地獄の話だよねと思わず確認したくなったり、ゆるっと面白かった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ちょっとした時に
感想投稿日 : 2021年3月10日
読了日 : 2021年3月10日
本棚登録日 : 2021年3月10日

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