人間の脳は見たいものしか見ない。
ことを成し遂げるには、抵抗勢力に屈しない熱量が必要である。
本書の要諦は、この二つだと考える。
グローカリゼーションにより成功を収めた大企業、その幹部、技術担当者など、それぞれの立場で過去の成功体験にひきずられて現実を見てしまう。
虚心坦懐に、今起こっていることを直視する。その後のアクションを決定する重要な要素だけに、ここに色眼鏡を持ち込んではいけない。そのためには、数字などできる限り客観的に見ることができる事実を丁寧に集めることが肝要。
私は、今、新製品を開発する部署には属していない。本書で紹介されているような事例に遭遇する可能性は非常に低い。
それでも、日常業務の中で成果物を提出する時に、「前はどうやってた?」とよく上司から聞かれることがある。
先人の知恵に学べという意図であればいいのだが、保険を求めているように思えたり、思考停止に陥っているのではないかと疑問に感じることがある。
この思考様式には注意しておかないと、失敗することもなければ大きな進歩も期待できないと思う。
少なくとも、自分が成果物を仕上げる時には、常にゼロベースで考える癖をつけておかないといけない。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2014年11月14日
- 読了日 : 2014年11月13日
- 本棚登録日 : 2014年10月6日
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