『食べることの哲学』
2022年9月20日読了
「食」という私たちにとって欠かすことのできない現象を、
味の文化論から始まり、宮沢賢治の文学、近年話題となった映画、カニバリズムや拒食症といった様々な事象などを切り口に論ずる。
これらを扱う目次がフルコース仕立てになっているのも憎い演出だ。
「食べる」という行為は、必ず「命を奪う」ということと結びつく。
日本の現代社会では「命を奪う」ことがより隠され、意識されにくくなっている。
作中でもあった通り「食べる/食べない」の境界や「食べる/食べられる」の関係など、曖昧であるしかない節もある。
わたしたちが矛盾をもった存在あると自覚し、じぶんの中で折り合いをつけることが大切なんじゃないだろうか。
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- 感想投稿日 : 2022年10月3日
- 読了日 : 2022年9月20日
- 本棚登録日 : 2022年9月20日
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